●家畜のような子供たち 最終章
2006年9月〜の「家畜のような子供たちpart1」 「家畜子ような子供たちpart2」「家畜子ような子供たちpart3」 「家畜子ような子供たちpart4」の最終章です。
家畜のような生活から逃れて、生まれて初めて自分の意志で生き始めた青年が、
私には山椒大夫と安寿と厨子王の物語のように見えました。
うちの家族はよっちゃんに同情していましたが二人の交際には反対でした。
人柄は良くても生活力ゼロ、嫌な養父と複雑な家庭環境、身体も弱い。
私も反対でしたが相方のように露骨に反対すれば火に油です。
自己主張の強い娘に家畜生活が耐えられないことは火を見るより明らか。
でも理屈が通用しないのが恋心なんだよね〜(^_^;)
よっちゃんが一人暮らしを始めてからは、娘が彼のアパートに通うようになり、
本人が話さない限り私からは話題にしなかったので、その後の出来事は詳しく分からないのですが、よっちゃんは年が明けると兄弟や母親と会い、春には養父とも何度か話し合いを持ったようです。
娘の話だと養父曰く「色々指示するのは子供を思っての事で、兄弟の中でただ一人独立したおまえは立派だ」と、のたもうたそうな。
「思っていたより良い人だった」と言う娘に心の中でつぶやいた。
「簡単に騙されちゃうな〜(ーー;)」 相手は手練手管、百戦錬磨の山椒大夫、無知な若者を操作すくらいお手のものですね。
ほどなくして山椒大夫は「工場勤めの派遣社員など辞めて長男の会社で働かないか?」と提案。
長男の会社と言っても実は山椒大夫が会長を勤める人材派遣会社で
しかも会社の社員ではなく、その会社の派遣社員として働けという話だ。
結局また家畜化しようといてるわけで、どこまで腹黒い人間なんだ!
さすがにこの一件だけは口を挟みました。
山椒大夫は複数の会社を持っていて兄弟たちの配置は
長男…人材派遣会社の雇われ社長
次男…ラーメン店の雇われ店長
長女…次男の店のパート
次女…同上
経営と決定権は山椒大夫にあり、例えばラーメン店はメニューの見直から店舗の内外装も企画も全て山椒大夫の意向に従い運営されています。
だから店長の実態はコックに過ぎない。
養父と兄弟たちのお金と権力のきは関係を表す一つの例ですが、
一家はとても祭事を重んじていて特に養父の誕生日は最大級のイベント。
兄弟間で格差が出ないように均等に出し合い、驚くほど豪華なプレゼントをするそうです。しかし養母や実母には誕生日の祝いさえないそうです。
繰り返しになりますが、よっちゃんの給料は4万円(次男は8万円位)でした。
車も携帯も保険も養父名義か会社契約でGS代含め維持費はゼロです。
山椒大夫の実家(東北)への帰省旅行や年に一度の海外旅行は
一回の食事に数十万円使うという超ゴージャスさですが参加拒否はご法度。
何事も養父の指示に逆らうことは許されず
ご機嫌を損なうと「おまえのために貯めてある財産は渡さない」の決まり文句。
思い通りの生き方ができないという点だけ目をつぶれば楽な暮らしなんです。
だから彼ら兄弟も二人の母親も山椒大夫の家畜なんです。
そんな23年も続いてきた洗脳が解けるのか?
よっちゃんに自立して生きる力があるのか?
彼には親を捨てる勇気はないでしょう。私は無理だと思っていました。
でも頑張って欲しかった。
やがて娘はよっちゃんと一緒に実家に遊びに行くようになり、
その様子や家族のことを話していましたが、徐々に明るさが消えていきました。
夏が近づく頃、山椒大夫は新たに開くラーメン店の店長をやらないかと提案したそうで
よっちゃんが迷っていると聞いた瞬間「終わった」と思いました。
やっぱり手乗りのインコウは自由になっても餌が獲れないのか…
あとは娘がどう決断するか?
最後は本人にゆだねるしかないし… 山椒大夫と親戚付き合いなんてゴメンだし…
ところが9月のあ〜る日突然♪「分かれた」と!・・・娘泣 私(^^)v
決断の具体的な理由は…
その1 家事を甲斐甲斐しくこなし、大人しくて優しい長男のお嫁さんに対し姑も小姑も酷い悪口を言うこと。
その2 前日の夜に炊いて全く手もつけていないマッサラなご飯を、翌朝事もなげにゴミ箱に捨てる母親(実母か養母かは不明)を見て。
その3 粗大ゴミを不法投棄できる場所をまた見つけたという話で盛り上がっている家族を見て。
鼻水と涙でグチャグチャになって怒る怒る吠える吠える。
怒ることで悲しみを乗り越えようとしている娘がちょっと哀れでした。
しかし「三つ子の魂百まで」という格言はやはり正しい。
小さい頃から「どんなにいい男でもお金持ちでもゴミをポイ捨てする人間とは付き合うな」と言ってきました。その言葉が彼女にしみ込んでいたことが分かりました。
余談ですが私の子育ては12年です。
「危険から身を守る、他人に危害を加えない」という2原則は5歳までに殴っても教え込む。
5歳〜12歳まではマナーや規則、生き方の基本を理解できなくても話し続ける。
あとは後ろ姿を見せるだけで良いというのが持論です。
わずか12年間でも我が子は我が子らしく育っちゃうんだから、
20年以上山椒大夫の意のままに生きて来たよっちゃんが簡単に変われる訳がないんですよね…
去年の暮れに2号店がオープンしたと聞きました。山椒大夫の筋書き通り店長は多分よっちゃんでしょう。
どんな生き方であれ本人が幸せならば良いのかも知れない。
でも山椒大夫に言いたい!子供は手乗りインコウじゃないぞ〜!
ゴミは捨てるな〜!